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センターの6次化事例
2019年7月22日

『米ぬかを軸とした地域循環型の6次産業化を通し、発酵や酵素の力を多くの方に知ってもらいたい』


事例24


Kouso Spa Masha(コウソ スパ マシャ)
代表 尾形 明美 さん

 

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現在開発している「米ぬかカイロ」

 

『米ぬかを軸とした地域循環型の6次産業化を通し、発酵や酵素の力を多くの方に知ってもらいたい』

 

事業者
Kouso Spa Masha(コウソ スパ マシャ)
代表 尾形 明美さん (石巻市)

主な販売先:Kouso Spa Masha(コウソ スパ マシャ)の店舗、イベント等(今年秋頃からの販売予定)

6次産業化への取組: 「米ぬかカイロ」の開発および、お店の広告宣伝。

取組後の成果: 酵素風呂で使用した米ぬかを、米ぬか堆肥として地元農家の方に使っていただき、これを使用してできた農産物を発酵喫茶店で仕入れ、メニューの提供を行うというサイクルが出来上がった。また、資金調達のため補助金申請に取り組み、その申請書等を仕上げる工程を通して、自身のやりたいことが整理できた。

 

※石巻市6次産業化・地産地消推進センターを、
以下より「6次化センター」と表記いたします。

 


6次化センターへのご相談のきっかけ


『もっとお店のことを知って欲しい、新商品開発の相談がしたい』

 今年の5月まで別の場所で、米ぬかの発酵熱を利用した温浴法である酵素風呂と、エステを営業しており、6月から現在の石巻市門脇に移転してリニューアルオープンする計画でしたが、オンリーワンなことを始めようと発酵調味料と旬の野菜を使ったメニューを提供する発酵喫茶店も併設させたいと思うようになりました。その発酵喫茶店で扱う野菜は、当店の酵素風呂で使用した米ぬかを堆肥化した肥料で、地元石巻の農家の方に栽培していただいた旬のものを使いたいと考えました。

 そこで、こういった発酵や酵素をテーマとした身体の内と外両面からの健康、キレイの実現と、地元石巻に根差したお店を経営しているということを、多くの方に知っていただきたいと思い、広告宣伝活動を始めたのですが、なかなか自分1人の力だけでは実現が困難な部分も感じていました。また、同時に新商品として検討していた「米ぬかカイロ」の開発についても、専門知識のある方にご相談したいと思っていました。そこで、まずは石巻市役所へ相談してみました。すると、「6次産業化をサポートしてくれる6次化センターという相談窓口があるので、そちらに相談してみては?」とご紹介いただきました。これがきっかけで、6次化センターへ問い合わせてみました。

 


尾形さんと6次化センターの取り組み内容


『お店の宣伝、「米ぬかカイロ」の開発』

 6次化センターの支援員の方には、お店のチラシやパンフレット作成に向けてご相談に乗っていただいています。今はオープンに合わせて自身で作成したチラシ等を使っていますが、ゆくゆくは今回支援員の方にアドバイスいただいているチラシ、パンフレットに切り替え、多くの方に分かりやすくお店のことを知っていただけるようにしたいと考えています。

 「米ぬかカイロ」の開発にあたっては、開発費用が課題でした。そこで6次化センターへ相談したところ、「みやぎ中小企業チャレンジ応援基金」という地域資源などを活用した新商品を開発する事業に対し助成していただける補助金をご紹介いただきました。今回「米ぬかカイロ」に使用する米ぬかは、地元石巻産のものを使いたいという思いがあったので、取り組み内容がこの主旨に合致するということで申請に向けてサポートしていただきました。

 

米ぬか&カイロ
「米ぬか」と開発中の「米ぬかカイロ」

 


6次産業化に取り組んだ成果


『地域循環型の6次産業化への意識、自身のやりたいことの整理』

 今回の商品開発を通して、「地元」を非常に強く意識するようになりました。先にも述べた通り、当店の酵素風呂に使用した米ぬかは、米ぬか堆肥として地元農家さんが野菜を栽培される際に使っていただいて、その栽培された野菜をうちの発酵喫茶店で仕入れています。現段階では、まだ米ぬかの脱脂作業ができる加工所が石巻にないため、コスト面を考慮し、「米ぬかカイロ」の試作や酵素風呂に石巻産の米ぬかは使えていませんが、ゆくゆくは地元石巻のものに切り替えて、地産地消および地域循環型6次産業化の歯車の回転をうまく加速させていけたらと考えています。そして、「米ぬかカイロ」の開発においては、地元の塩やハーブの使用にも興味があるのですが、今後は地元の塩やハーブをつくられている方との繋がりや、そういった他分野の方との輪を拡げるという相乗効果も期待していま少しずつ前進していきたいと思うので、温かく見守っていただけると嬉しいです。

 また、今回の補助金申請に向けて、6次化センターの方や支援員の方とお話ししていくうちに、自身のやりたいことの方向性の見直し、計画の整理ができました。補助金申請の副産物ですが、自身のやりたいことの整理がつき、今後に繋がる大事な指針がはっきり見えたと思っています。

 


6次産業化への取り組みで苦労する点


『研究開発費用と成果のバランス』

 今後、米ぬかを軸とした地産地消商品やサービス等の研究開発を続けていく上で、ある程度のまとまった投資が必要なタイミングがやってくると思います。この費用を賄うため、かつ地元のものを使用しているという付加価値に対して、価格を高めに設定しては消費者の方が手を出しづらくなってしまいますし、安く設定しては生産者の方々の収入が見込めないので、このバランスをよく見ながら進めるのが苦労するのではないかと思っています。

 地域の方も巻き込んで、うまくバランスのとれた地産地消を回していけるよう、努力していきたいです。

 


販売商品への想い・こだわり


『廃棄されていた米ぬかに新たな価値を見出し、地元の農産物生産、その消費までを見つめる』

 一番のこだわりは、廃棄される米ぬかに新たな価値を持たせ、それを軸とした地産地消に取り組んでいる商品、サービスを展開している点です。また、その先に発酵、酵素による身体の内と外からの健康へのアプローチで、豊かな生活と、その考え方などにも触れていただけたらと思っています。

 今後は、遠方に住んでいて、なかなか当店の酵素風呂を利用できない方でも、米ぬかカイロを通して、その温浴効果を味わっていただけるよう販路を広げて展開したり、石巻の食材を美味しく食べて健康になるための新たな調理方法を提案したり、こういった健康などに目を向けた食事そのものや食育などについても自然と語り合えるようなコミュニティの場としての役割も担っていけたらと考えています。

 

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「米ぬかカイロ」
脱脂処理済みの米ぬかを布性の袋の中に詰める。
程よい湿気を含んでおり、米ぬかの発酵熱は体の芯からじんわり温める効果がある。

 

image1 image3 コールドプレスジュース
発酵喫茶店で提供されている発酵調味料や旬のお野菜などを使ったメニュー
左から「日替わり発酵ランチ」、「スムージー」、「コールドプレスジュース」

 


6次産業化を検討している方々に伝えたいこと


『自ら動き、見聞きすることで視野が広がり、他の分野の方との連携に繋がる』

 何かやってみたいと思っても、なかなか1人では進まないことがあります。そんな時は、自ら周りの人に話を聞いてもらったり、いろんなものを見聞きしたりすることで視野が広がります。まずは自分で踏み出し、きっかけや縁を掴み、どんどん相談することが大事なのではないかと私は考えます。その先には自分が知らない世界が広がっており、また他分野の方々と繋がることで、相乗効果も生まれることが期待できるのではないかと思います。

 

酵素スパ 店内
酵素スパおよび発酵喫茶店の店内の様子
酵素風呂を利用した後は、発酵喫茶を楽しんでいただくのがおすすめ。

 

外観(明るさ調整済み)
お店の前の通りには大きな看板が立っており、これを目印に新規のお客様も来店されるようになった。